2018/12/09
「塗りまくれ!日本の動物」

最近はひたすら海洋堂の「日本の動物」をリペイントして遊んでいます。

ブームの下火やコストの高騰で、満足のいく出来の製品が少なくなった今、次に手を出し始めたのがガレージキットです。

しかしその特性上、完成度が自分の塗装のウデに比例するのです。となると、もう練習するしかありません。

と、言い始めてはや3年?4年?。図工や美術の成績は常にマックスでしたが、立体造形物の塗装はド素人。試行錯誤の上、ようやく思ったように仕上げることが出来るようになってきました(塗装したものはコチラ)。

ここで、さらなるパワーアップを目指して手を付け始めたのがこの「日本の動物」シリーズのリペイントです。理由は3つ。
①素材・サイズが手ごろ。
日本の動物シリーズはどれも「ABS」と呼ばれる樹脂で出来ています。これは現在のガチャガチャフィギュアで主流の「PVC」よりも硬いため、削って形を整えやすい、合わせ目(パーツどうしのスキ間)が消しやすい気がします(※個人の感想)。
ちっちゃいのもいいですね。

②ありあまるほど素材がある。
ブーム時に大量生産されたものが現在でも大量に出回っています。幸いにも名古屋でも車や電車でちょろっと中古屋に行ってみれば簡単に手に入ります。失敗してもいいやぐらいの気持ちでのぞめるのも良い。ヤフオクで安く買うことも出来ます。

③そもそもの製品に不満があった。
「写真詐欺」は言い過ぎかも知れませんが、パッケージやラインナップ紙の写真と製品はずいぶんと違うことがしばしば。これは分割線や塗装による差異です。これを改善したい。

以上の理由から日本の動物を塗り塗りしていたわけです。

しかし、外での作業もつらい時期になってきましたので、ここで一旦一区切りとしましょう。
リペイントを始めるときに「参考になるサイトがぜんぜんねぇ」となったので、ここ数ヶ月の学びと所感をネットの海にブン投げておきましょう。次回再開時の備忘録も兼ねて。



 【下準備】
まずは接着剤を使って組み立てた後、分割線にパテを塗ってひたすらやすります。戦闘機やロボと違ってちょっとくらいゆがんでも問題ないのは楽。いろいろ試してみましたが、自分はタミヤの「タミヤパテホワイト」が気に入りました。このあたりの流れは「合わせ目消し」あたりでググるとやり方がたくさん出てきます。
合わせ目の確認のためにサーフェイサーを吹きますが、これが非常に臭う。これ集合住宅のベランダでやっていいのかなぁ。
パーティングライン(金型によって出来る不自然なエッジ)を削ったり、造形が曖昧な部分を彫刻刀で削っても良いでしょう。
パテ→ヤスリ→サフ→・・・(以下無限ループ)
つるっとしたクジラやアザラシは特に大変。

サフが乾くのに時間がかかるので、一気にやってしまいます。パテは完全硬化に数日かかるので、実は下準備に死ぬほど時間がかかっています。
 【塗装】
最初はパッケージや解説書に使われている写真を参考にしていました。

(ちなみにそれらは、「塗装見本」であり、量産塗装の検討に使われています。海洋堂では古田さんや清水さんなどの「塗装班」がペイントマスター(塗装見本)を作成し、中国の工場がこれを元に量産向けの塗装を設計するようです。
「塗装見本」を、本によっては「原型写真」と呼んでいることもありますが、厳密には間違い。「原型」とは原型師さんが作った一点だけで、塗装見本はこの「原型」を複製したものを塗装しているのでしょう。
この「原型」とか「塗装見本」、今も海洋堂本社にあるそうです。いつか展示されないかなぁ。)

最近はもはや塗装見本は無視し、適当にネットで画像検索しながら塗っています。
塗装に使うのは「アクリル絵の具」とか「アクリラガッシュ」とか呼ばれる、一般的な絵の具です。アクリラガッシュの特徴として、・マッドな(つや消しの)仕上がり、・水で薄められる、・乾くと耐水性がある
が挙げられます。毛や羽のある動物、(水中表現の)海生生物はつや消し、両生類や(水上表現の)海生生物はつや出しと分けると良いかもしれませんが、自分は全体で統一感を出したいのですべてつや消しで表現しています。

水で薄められる・洗えるというのも手軽でいいですよね。塗り重ねる前にドライヤーで乾かせばガンガン重ね塗り出来ます。(ウチのドライヤー、髪よりもフィギュア乾かしてる気がする・・・。)

(同じABS素材のフィギュアのリペイントとして、DinoPress Vol.4には「筆1本でできるチョコラザウルス (私) 彩色法」という記事が載っているので、持っている人は参考にすると良いです。)
とりあえず塗料の食い付きをよくするために、ベースカラーで塗りたくります(写真はグレーの下地塗りが終わり、ちょっとだけ塗装をしたところ)。
細かい模様は細筆で行きましょう。
製品版の塗装は、流れ作業で塗りやすくするために簡略化されています。
とはいえ流石、筆大国中国。目の塗装が本当に細かいです。白目にちょんと黒目を入れるのは非常に難しいのですが、これを流れ作業でやるとは・・・。
マッドな感じが欲しくてアクリラガッシュを選んでいますが、目だけはツヤが欲しいのでツヤのある塗料を塗ると良いでしょう。最近は目もアクリラガッシュで塗り、エナメル塗料のクリアを乗せる作戦に出ています。

もちろんトップコートとしてつや消しスプレーをかけるも良いでしょう。僕はスプレーを極力使いたくないので使わない方針にしています。


以上がこの数ヶ月で学んだ手順です。ネットの記事はもっと上手い人たちが書いているので信憑性がありますが、この記事は素人が書いているのでツッコミどころや間違ったことが書いてあるのでご了承ください。

先にも書きましたが、これにて日本の動物は一旦終了。ネタはまだまだたくさんあるので、暖かくなったらまた再開しましょう。それまでは溜め込んだガレージキットを塗って過ごすことにしましょう。

この記事を読んで、動物フィギュアリペイント勢が増えるといいなぁ。
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