【塗装】サーバルキャット

制作:2019/08
フィギュアの詳細はコチラ
ワンフェスで購入した海洋堂原型師のフィギュアは早く塗ってしまいがち。それは単純に塗装された姿を早く拝みたいからでしょう。半年に一度、自分の実力把握という意味ではちょうど良い機会なのかもしれません。
哺乳類の塗装は、その毛並みによる絶妙なグラデーションが課題ではありましたが、今回自分なりの答えが出せたかなと思います(ただし、斑点でごまかしている・写真ではよくわからない)。
最近は製作記をサボりがち。今後、当時の自分が何を考えてこの塗装にしたのか、備忘録がてら今回は作成します。

製作記、といいつつもはや土台が塗り終わっているではないか。

土台はなかなか思ったような色が出ず、アホみたいに色を塗り重ねました。
当初は松村さんによる掲載品(下記)を目指して明るめにしようとしたのですが、毒々しいヴィヴィッドな色から脱出することが出来ず。
最終的にはエナメル塗料のウォッシングで明るさを落とし、全部ごまかしました。
なんやかんやワンフェスで販売された塗装版に近くなったので、結果オーライ?
本体は白で塗ったあとに、タミヤアクリル塗料を溶剤で薄めたものを塗り重ねる。腹側は白めに、背中・額は茶色めに。アクリル塗料は水でも薄められるが、グラデーションを出したいなら溶剤で薄めないとうまくいかない。
残念ながら写真ではグラデーションが微妙ですね。
今回の一番の難所、斑点である。テキトーにポチポチしているのではなく、ネコの斑点は毛の流れと直交になるようにあるらしい(真・世界動物誌のサーバルの記事より)。

動物の塗装は、塗装見本をまねるよりもたくさんの画像を見てその特徴や法則をつかみ、自分が気に入る個体を「創り出す」ことがポイントなのです(今回はその特徴が記事に書いてあったのでありがたかった)。

現代社会はGoogle画像検索というスーパー・ツールがあるため、先人達が味わった苦労を味あわずに済みます。

しかしながら写真を完全に再現することは時間的・技術的に不可能であるため、一部は「らしく」見える程度にとどめましょう。はく製を作るわけではないので、そのへんは自分が納得できればOK。

今回は脚を曲げているため、模様がどう連続するのかが難所。
解決するのが困難であったので(YouTubeで動画も参考にしたが)、ここは掲載品や完成品を参考にしました。

平日一日の作業時間では終わらないことは分かっており、調色時間を省略するため、黒をそのまま塗装しました。
ちょっと主張が強すぎました。これの対応はあとで行います。

顔は製作記らしく、工程を記録しておきました(目で見た時の全体の色合いはこれに近い)。最初は黒い部分。次は鼻や耳の中のピンク色の部分、最後に白い毛の部分を塗装。もちろん彼らの顔には黒や白のペイントが施されているわけではなく、いろんな色の毛の集まりで出来ているので、出来る限り毛を意識した塗装にしたいところ。

あまり工程説明映えしない微妙な変化だ・・・。

最後に眼を入れて、いろいろと仕上げて完成。

いつもならつや消しトップコートをかけるところですが、今回は久しぶりにリキテックスのマッドバーニッシュ(つや消し仕上げ用保護ニス)を使用。
コイツはつや消しが強いため(メリット)、僕が使用すると塗装がぼんやりするということが多発(デメリット)。
よって、つや消しの最終手段として温存している。今回はその特徴を利用してくっきりした斑点をぼかす狙いです。
効いたような効いていないような。

そして完成。ヒゲも付けてみました。素材は数週間、僕の口内環境を整えていたアイツです(もちろんきちんと洗った)。

造形で表現された身体や耳の毛並みに対して、ヒゲだけを毛状の素材で表現するのはどうかなぁと思ったのですが、可愛らしいので良しとしましょう。
お手本はこちらの掲載品。塗装したものも、裸眼でみるともう少しこれに近い色合い。
販売されていた完成品は斑点が少なめであったが、こちらは多め。
眼はいつもどおり最後にクリアで仕上げ。

模様は身体のくねらせ方に対して正しく配置するように意識。ただし脚周りはわりと適当。

この1週間、いろんなサーバル画像とにらめっこしたため、今後動物園でサーバルを見る時は違った見方ができそうです。残念ながら近所の東山動物園のサーバルは3月に他界してしまいました。
これでサーバル製作記は終わり。製作記というよりも、僕が1週間ごちゃごちゃと考えたことを書きなぐった備忘録になってしまいました。
出来の良い完成品も一緒に売っていましたが、今回作成したものの方が気に入っています(そりゃぁ自分好みに塗ってますしね)。

さて、次の復刻品はなんだろうか。
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