■概要
販売開始:2005年8月上旬 価格:200円 発売元:ユージン
監修:豊平両生爬虫類研究所
企画総指揮:佐藤純也 原型製作:松田モデル
■発売当時の情勢
原色図鑑はカメ、カエル、淡水魚、海水魚と水棲生物が続き、エビ・カニ図鑑が発表されたのち、ついに待望の昆虫モノの第1弾として発表されました。
(結局、エビカニ図鑑は同年9月へ延期された。)
このころ、海洋堂はチョコQが10弾をリリース。
食玩・ガチャ界隈の作りこみのレベルが最高峰に達しつつ、ブームが落ち着いてきたころ、昆虫ミニチュアフィギュアの金字塔が生まれる。
■200円カプセル
生き物テーマの原色図鑑としては、初めての200円カプセル。
後に「原色ガチャガチャいきもの大図鑑」(ダイヤモンド社)では関係者より、
・サイズを実寸大にしたら100円カプセルには入らなかった
・競合のチョコエッグが目立たなくなってきた
とその理由が語られています。
当然、コストの問題もあったと思われます。
■アソート
正確なところは分かりませんが、2ちゃん情報によるとやはり偏りはあった様子。
次ページ下部参照。
■仕様
実寸大サイズ。(若干小さいような気もする。)
昆虫本体だけのものと、生息環境も立体化しているものがあります。
■次回作
原色甲殻類エビ・カニ図鑑I
■原色昆虫図鑑
昆虫図鑑1【改訂増補版】
昆虫図鑑2
昆虫図鑑3
昆虫図鑑4
カブトムシ |
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昆虫シリーズとしては欠かせないカブトムシ。 ツヤのある赤茶色の塗装がリアルです。 |
身体を持ち上げたポーズがカッコいい。 |
体毛が生えている部分は艶消しのブラシ塗装で表現されています。 後のネイチャーテクニカラーシリーズでは毛を描くという表現が採用されました。 改めて見てみるとエッジの甘い部分もありますが、現代でも通じる一品だと思います。 |
ノコギリクワガタ |
おなじみのクワガタ。 大顎が大きく、下がった形の「水牛」タイプ。 僕の地元では大顎が小さいものを「Vノコ」と呼んでいました。 |
赤っぽい体色。 口元のブラシにも塗装がされています。 |
ミヤマクワガタ |
頭部の形状がカッコいいミヤマ。 大あごの形状によって「エゾ型」「ヤマ型」「サト型」と分けられるそうです。 これは「サト型」? |
毛深いイメージの通り、艶消し多めの塗装。 学名Lucanus maculifemoratusの「maculifemoratus」は「脚に斑紋がある」という意味だそうです。 付け根の部分に再現されていますね。 |
オニヤンマ |
名前の通り、鬼のような体色の日本最大のトンボ。 こちらはメスで、尻尾の形で判断できます。 (オスは改訂増補版でラインナップ。) やはり目につくのはこの翅の表現。 発売から20年以上たった今でも、これを超えられるトンボフィギュアは無かったと思っています。 |
複眼はメタリックな塗装。 大顎は閉じた状態を塗装で表現。 |
間違いなく、本作の「アタリ」の一つでしょう。 |
ナツアカネ |
代表的な赤とんぼの一種。 似た名前の「アキアカネ」が高山で夏を過ごす一方、こちらは低地で過ごすそうです。 |
こちらもオニヤンマ同様、細かな翅の表現。 木の枝に止まる情景をフィギュア化しています。 |
ミンミンゼミ |
日本のセミは地味なカラーリングのイメージがありますが、よく見るとミンミンゼミは なかなかカラフルな色合い。 |
あまり見ることのないセミの顔をじっくり見えます。 口はストロー型。 |
2枚の翅のイメージが強いですが、実際は4枚。 フィギュアは1つのクリアパーツで4枚の羽根を表現しています。 (当初入手したときは気づいていませんでした。) 下の翅はクリアパーツの裏側から塗装しています。 こだわりを感じる。 |
ページ2へ続く。 |