ユージン 原色図鑑シリーズ27 原色日本昆虫図鑑III

■概要
販売開始:2007年2月 価格:200円
監修:豊平両生爬虫類研究所
企画総指揮:佐藤純也 原型製作:木村和未
「1&2コレクションBOX」が応募者のもとに到着し始めたころ、本作が発表されました。
ラインナップ数が1弾・2弾と比べて半減しています。
しかし、後に発表された第4弾をみると、なんとなく3弾と4弾でワンセットになっているような気がします。。

■蝶たちのあれこれ
本作で多くラインナップされている蝶たちに対して、以下の点に注意が必要です。
・取り付けたときの触覚の向きが不自然
・「ミカドアゲハ」は解説書に写っている「ストロー状の口」が存在しない
これらは中国工場の独断によるもので、第4弾で改善されます。

■カラバリ
一部のラインナップは、第4弾でカラバリとして再登場します。

■原型・塗装見本
木村さんのサイトで見ることができます。

■原色日本昆虫図鑑
昆虫図鑑1
昆虫図鑑1【改訂増補版】
昆虫図鑑2
昆虫図鑑4

    
タガメ
第3弾、4弾のテーマのひとつが「水棲昆虫」。
本作では日本最大級の水棲昆虫であるタガメをラインナップしています。
我々がイメージするよりも、やや黄色の強い塗装。
解説書や木村さんのサイトの見本を見るに、量産過程でこうなったと思われる。
脚の毛も細かく造型されています。
マルタンヤンマ
本作のトンボ枠。

水棲生物ではありませんが、抽水植物のある湿地に生息するということで、本作のテーマに沿っているのかもしれません。
クリアパーツの複眼が美しい。
 
胴体は細め。
 
「青色のヤンマ」という点が、第2弾のルリボシヤンマと被るところもありますが、褐色の翅、真っ青な複眼という点がマルタンヤンマの特徴。
 
シリーズの大型のヤンマたち。

そして2022年、原色図鑑に再びトンボフィギュアがやってくる・・・
ミカドアゲハ
アゲハチョウ科の蝶。
黒地に白い斑紋がまばらに並ぶのが特徴。

関西より西側の広い地域で見られますが、高知県では「高知市のミカドアゲハおよびその生息地」として天然記念物に指定されています。

指定当時は、まだ生息域がよくわかっていなかったという歴史的背景があるようです。

第2弾から採用されているナイロン製のパーツが、本作でも採用されています。
本作の問題作。
解説書の見本にはストロー状の口が付いていますが、製品版は忘れ去られています。

ミカドアゲハに良く似た「アオスジアゲハ」が第4弾で本作のカラバリとしてラインナップされており、そちらでは改善されています。
ヒラタクワガタ
本作の甲虫枠。
オスは日本産クワガタの中でも特に気性が荒く、メスを殺してしまうこともあるそうです。
小さなギザギザの後に大きな尖りという、特徴的な形の大あご。

黒くて幅広という点で胴体はオオクワガタによく似ていますが、大顎の形で区別できますね。
そもそも手持ちに「ヒラタクワガタのフィギュア」がないので、そういった点でなかなか貴重な一品。
スジグロカバマダラ
南西諸島に生息する蝶。

「カバマダラ」は、樺色(かばいろ・赤みのあるオレンジ色)からきています。

オスにのみ、下の翅の真ん中に丸い模様が入ります。
フィギュアはオス。
胴体も細かく塗装されています。
 
何気なく土台になっている花ですが、「白い花を好む」という特性を表現しています。
カラスアゲハ
光が当たると美しく輝く、メタリックな黒い翅が特徴。
フィギュアでは光が当たった状態を塗装で表現しています。

メスは緑色が強く、赤い斑紋が目立つ。
 
塗装は良いのですが、こちらも製造過程で問題発生。

触覚の向きがやや後ろ向き。
オニヤンマ(ヤゴ)
本作のシークレットはヤゴ。
羽化直前の終齢幼虫でしょうか。
独特な形状の下あごは可動式。
構造は「リボジオ タガメ」に付属するギンヤンマのヤゴを見るとよいでしょう。
 
大人たちと。
 
意味ありげに立っている枝は、おそらくタガメを立たせるためでしょう。
もしかしたら、最初から2個セット想定だったのかもしれません。
こうすると、1弾改訂増補版と同様、捕食スタイルのシークレットフィギュアとなります。

ちなみに当時の2ちゃんスレには、
「次弾でヤゴのベースに(なんとなく)つながる様な形でなにかでるらしい 何かはお楽しみで」
という書き込みがされていました。

第4弾のゲンゴロウもつなげられそうです。
解説書
 
ラインナップ
タガメ
マルタンヤンマ
ミカドアゲハ
ヒラタクワガタ
スジグロカバマダラ
カラスアゲハ
オニヤンマ(ヤゴ)

均一アソートとの噂。
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