DINOLAND DINOSAURUS MODEL COLLECTION
1/1 スケールキャストキット ヴェロキラプトル 頭骨

原型制作:山崎 繁 価格:15,000円
■頭骨モデルシリーズ
DINOLAND頭骨モデルシリーズはヴェロキラプトルとアルシノイテリウムの2種のみ。
頭骨ミニモデル」は文字通り手のひらサイズの頭骨フィギュアでしたが、こちらは大型サイズとなっています。
今でさえ大型頭骨フィギュアをリリースしているのはフェバリットくらいしか思いつきませんが、これを90年代からリリースしている海洋堂はもはや異常と言えるでしょう。
■山崎さんとラプトル
原型師の山崎さんは、もともとテレビ番組向けに立体物を作る会社で立体造形に携わっていました。
海洋堂との関係が始まったのはNHK衛星放送の「恐竜特番」('91年8月)で、松村さん監修のアロサウルスの原寸大模型を制作したことがきっかけのようです。
山崎さんはDINOLANDとしては他に頭骨ミニモデル、全身骨格キット(1/5スケール)でラプトルを担当し、2011年にはグリフォンから販売された全身骨格フィギュアを担当したりと、多くのラプトルを制作しています。
DINOLANDシリーズの後には、ゲゲゲの鬼太郎フィギュアも担当されているようです。
ホネフィギュアの新作を期待しましょう。

今回はヤフオクで入手。残念ながら箱などはありませんが、6,000円ほどで手に入りました。
塗装は前のオーナーさんが施したものです。
モンゴル感を出したいので白っぽくしたいかな。

恐竜オタクがジュラシックパークシリーズのラプトルを語る際、「ラプトルはホントはイヌぐらいの大きさで~」なんて言いますが、この実寸大モデルを手にとってみるとたしかにそのくらいのサイズ感。
ラプトルらしいシュッとしたフォルム。
ミニチュアフィギュアではペイントで表現される内部構造も、もちろん立体的な造りになっています。
全3パーツ。
下あご。歯が無い部分があり部品欠損かと思いましたが、どうやら最初からのようです。
上あごは2パーツからなっています。
組み合わせるとカチッとハマリ、上あごの天井(?)の部分が埋まります。

えっ、恐竜のアゴってこんなんなってるの?と違和感を覚えたため調査開始。

そんなピンポイントな情報載ってる本ってあるのかなぁと思いましたが、運よく手持ちに発見(「恐竜学最前線3」,学研,1993)。
上あごの天井の部分は「二次口蓋」とよばれ、口腔と鼻道を隔てるために存在します。
結論から言うと、ほとんどの恐竜はこれが発達していなかったようです。

哺乳類はのどの奥で口腔と鼻道が合流する一方、多くの両爬虫類や鳥類は前のほうで合流するため、口内の前の方に穴が空いているようです。

背景や例外なども書き出すと面白いのですが、ここでは割愛。

フィギュアをよく見てみると、たしかにこの構造だと鼻から入った空気が体内に入らないですよね。
しかしうっすらと後鼻孔のあった場所がへこんでいるので、ここは自分で再現しろよというメッセージなのでしょう。

次に科博に行ったらデイノニクスをくるくる回して見てみよう。
おなじく山崎さんによるラプトルの全身骨格と。
ラプトルの頭骨と全身骨格がある稀有な一般家庭である。
フィギュアミュージアムには大きなサイズの全身骨格もありました。
当初1/1スケールかと思いましたが、おそらくジュラパサイズ。
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