バンダイ いきもの大図鑑ミニコレクション 昆虫01

■概要
販売開始:2022年8月 販売元:バンダイ 価格:400円
公式サイト:コチラ
バンダイの可動生き物ガチャシリーズ「いきもの大図鑑」に新シリーズ、「ミニコレクション」が登場。
可動ギミックを廃し、リアルな造形・塗装がコンセプトとなっています。
本筋の「いきもの大図鑑」は、手に取った時の満足感がある一方、飾るにもしまうにもちょっとデカいなぁと思っていました。
そんなわけで積極的に集められていませんでしたが、この「ミニコレクション」シリーズは手ごろなサイズ感でうれしい。

■バンダイ製リアル生き物フィギュア
細部まで塗装が施されたリアル生き物フィギュアは、コストがかかる割にそれほど市場での爆発力はないという、メーカー的にはうれしくない要素が多い。
そんな界隈に、潤沢な開発費と最新鋭の生産設備のあるバンダイがいよいよ参入。
未だ見たことのない素晴らしいシリーズがリリースされるのではないか、そんな期待を込めて本作を見ていきましょう。

     
01.ヤマトカブトムシ(飛型)
飛行形態になるカブトムシのフィギュアはたくさんありましたが、飛行形態で固定のフィギュアって結構珍しいのではないでしょうか。

甲虫は重い体を飛ばすため、ほとんど垂直になる、というのがフィギュアでもうまく表現されています。
後ろ姿は本シリーズの方向性がよくわかります。
赤カブトらしいボディ、翅、翅の下の柔らかい部分と、丁寧に塗装されています。
背中側はよくできている一方、正面側はまだ改善の余地ありですね。
毛の生えた面を明るいグラデーション塗装で表現していますが、ここは普通に毛を書き入れてほしかった。

とは言っても400円という制約のもとで、大変良くできたフィギュアだと思います。
02.ヤマトカブトムシ(歩行)
飛行形態で塗装を見ていったので、こちらでは造型を見ていきましょう。

本サイトで何度も言っていますが、カブクワフィギュアは脚が立体的な作りで腹が持ち上がっていると、生きているかのように見えて良い。

本作は脚が硬めの素材で作られているので、しっかりと姿勢をキープできています。
脚のとげや爪、触覚も細かく表現されています。
いきもの大図鑑は、節足動物については3Dスキャンを原型にしていることを公表しているため、本作もそうであると思われる。

(ある時期から生き物大図鑑シリーズは、原型師の名前をきちんと出すようになった。ナニカアッタンデスカネ)
写真だとわかりづらいですが、飛型より歩行のほうがちょっとだけ大きい。
過去のカブトムシフィギュアたちと比較してみましょう。
右から
原色日本昆虫図鑑(2005)
日本のいきもの02(2013)
カプセルQカブトムシ大全(2020)

脚や触覚の細かさはカブトムシ大全より細かく、日本のいきもの02と同等。
胴体の毛の表現は原色日本昆虫図鑑に似ている。

雰囲気はリアルを追求した日本のいきもの02と似ていますね。
03.ヘラクレス・ヘラクレス(黄褐色)
外国産カブトムシとしてフィギュア化されることの多いヘラクレス。
本作でももれなくラインナップされ、丁寧に作られております。
黄色い背中で、ラインナップが華やかになります。
ツノや尻、腹に毛の塗装。
 
こちらも似たサイズのフィギュアと比べてみる。
海洋堂製、カプセルQカブトムシ大全(2020)とほぼ同じ大きさ。

撮影後に気づきましたが、タカラトミーの最大生物アマゾン編(2015)にもほぼ同じサイズのものがラインナップされていました。
04.ヘラクレス・ヘラクレス(黒色)
コスト調整でしょうなぁ。
05.ギラファノコギリクワガタ
外国産クワガタ枠ではギラファが登場。

同じ黒でもカブトムシ(歩行)はテカテカのツヤ塗装でしたが、こちらはマッドな塗装(成型色?)で表現されています。
クワガタはカブトムシに比べ薄いパーツを持つため、フィギュアは破損が怖いところ。
しかし本作の胴体は比較的柔らかい素材のため、問題なさそう。
(脚パーツは硬質素材のため注意。)
塗装個所は首や胴体の付け根、ブラシ、フセツ
06.ノコギリクワガタ
最後は日本人おなじみのクワガタ。

「パーツが細かい」=「リアル」=「フィギュアとして優れている」 というわけではないのですが、ここまで細かなクワガタフィギュアを、再びガチャで見られる日が来ようとは。
塗装は裏側(腹部)に力が入っていますね。

個人的にはもう一声、赤っぽくてもよかったかなと思います。
真面目に塗装設計されたことが伝わってきますが、多少の誇張表現があっても良いかと。
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