四万十ファクトリー ディノニクス レジンキャストキット

販売:ワンフェス2018夏(7月29日) 価格:18,000円(キット版)、45,000円(塗装済完成品)
再販:2020年7月18日(オンラインショップ) 価格:23,100円(キット版のみ)
原型制作:松村しのぶ 販売元:海洋堂・高知四万十ファクトリー
ホビージャパン連載、WILDRUSHの第74回('97年10月)に掲載されたディノニクス。キットとして販売されたかは不明ですが、1998年ごろにHL限定で完成品が19,800円で販売されていました。
20年の時を経て、ディノニクス命名50周年のワンフェス2018夏にて待望の復刻販売(正確には2019年が50周年だけど)。
行けずにがっかりしていたのですが、願いが通じたのか、2020年7月にホビー館四万十のオンラインショップにて再販されました。
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本体はもちろん、ベースにもこだわった造形。尻尾を高く上げ、高さのあるシルエットになっています。
連載記事によると、「やや威嚇ぎみに、一歩踏み出した感じ」とのことです。
もちろん、当時掲載されたものを参考に塗装してみました。
前脚は鳥のように第二指と第三指がくっついています。
獣脚類の手のひらは内向きであったと言われています。「ジュラシック~」シリーズのラプトルは下向き(お化けスタイル)。
ドロマエオサウルス類の代名詞、シックルクロー。恐竜博2019では実物が来日しましたね。

今では恐竜の一派が鳥類に進化した、というのが通説になっていますが、一方でそれとは違う「ダイノバード仮説」があります。

これは、恐竜から鳥類が進化したのではなく、もともと樹上生活していた「ある爬虫類(ダイノバード)」が恐竜と鳥類に分岐した、という大胆な説。

松村さんは「なぜ歩行に重要な脚に、武器を身につけたのか?」という疑問に対して、「ダイノバード仮説」から、樹上生活で木登りに使用していたカギ爪が、地上生活で発達したものではないかという考えを持っていました(DinoPress Vol.1, 2000)。
DINOLANDのモンゴリアン・ヴェロキラプトル(ページ下部)はそんな考えを反映させているのかもしれません。
ベースにはトカゲが隠れています。キットを手に入れるまで知りませんでした。
岩や木のコケむしった部分はざらついているので、ドライブラシで簡単にそれらしく出来ます。
シダ類も細かく造形されているので、墨入れするだけで綺麗に塗れます。

沢(池?)はHJ掲載品では暗い色でしたが、やはり四万十製のキットということで美しいコバルトブルーにしました。行ったときは豪雨で増水してましたけどね!

透け感がうまく出せたと思います。エアブラシ万歳。
もちろん本体も素晴らしい出来。口内も作りこまれています。
ダイノバード説からしたらディノニクスにも羽毛があったはずですが、「恐竜は爬虫類風だからカッコいい」ので省いたとのこと。
背中には黄色いラインを入れてあります。
尻尾はいつか来る引越しに備えて着脱可能にしてあります。
パッケージも結構でかいんですよ。
キット組み立て前。
最初はこの細い脚で支えられるのか不安でしたが、何とかなりました。
ワンフェス時と5,000円も違うじゃん!って言いたくなるけどイベント価格ですし・・・。
海洋堂フィギュアワールド(2015, 名古屋)フィギュアミュージアム黒壁(2016, 2)で発見したものたち。
HJ掲載品。塗装のウデはまだまだ届かない・・・。
98年のHJには完成品が広告に載っていました。
時代の違いもありますが、量産品となると値段が一気に下がりますね。
シロナガスクジラの値段にも驚きですが。
ドロマエオサウルス科つながりで、同じく松村さんのヴェロキラプトル(91年)。
「DINOLAND」シリーズでキット化されており、死ぬまでに欲しいキットのひとつ。
今回のディノニクスを含む、90年代後半の海洋堂恐竜フィギュアは「DINOLAND」として販売されていないようです。
途中でブランド消滅したのかな。
2000年の作品では、今ではすっかりおなじみの羽毛表現。
松村さん造形指揮のチョコラザウルスカプセルQでも、ディノニクスは羽毛表現になりました。
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